「敷居の高い」街を歩く

mitui1 久しぶりに日本橋へ行ってみた。
 半蔵門線三越前駅から地上に出て、三越新館前から神田方面へ進み、ライオン像を左手に見て、三井本館を過ぎると、燦然とそびえ立つ「日本橋三井タワー」が現れる。
 中央通りに居並ぶ店々はどれも敷居の高さを感じさせるが、この地上39階建ては極めつけだ。聞くところによると、ビル内の「マンダリンホテル東京」には、絶景が満喫できるものすごいトイレがあるとか。男なら一度は使ってみたいものだ。

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 その向かいにできたのが「三井越後屋ステーション」。道を挟んで、お江戸日本橋の今昔を同時に観賞で来るという趣向だ。こちらは敷居の高さはなく、気軽に入れる。中は小さなステージ(東京FMの特設スタジオ)と、おにぎりや甘味が食べられる和風カフェになっている。スタバやタリーズよりも、この界隈にはこちらの方が心地いい。
 かつての日本の中心とはいえ、銀座や浅草に比べるとエリアも狭く地味な印象がある日本橋だが、最近の丸の内界隈とも違う、「敷居の高い店」がこれほど並ぶ街がほかにあろうか。保守的、ブルジョア志向といってしまえば身もふたもないが、ときに古き良き日本の威厳に接してみるのもなかなかいい。