ギョーザ狂騒曲

 このところニュースといえば「毒入りギョーザ」一色である。この一件がなければ、新聞の紙面は真っ白になってしまうのではと、マスゴミにいるものの1人として余計な心配をしてしまうほどである。
 どこにどんな問題があって劇薬が混じったギョーザが流通したのかは知らないが、餃子大好き人間の1人として、ゆゆしき事態とは思う。だが、問題があったギョーザがもはやスーパーの売り場に陳列されているはずもなく、まして街の中華料理屋で出されるギョーザも一般的に安全なはず。にもかかわらず連日トップニュースとして扱われている影響か、ギョーザと名の付く製品、ひいては冷凍食品全般の売り上げが激減しているのである。
 うちの近所のスーパー「ららまーと」では、ちょうど事件発覚前からギョーザ1パック105円の特売をやっていたのだが、発覚後のこの前の日曜日の夕方に行ったところ、特売ギョーザの山はうずたかいまま。しかも賞味期限がその日いっぱいのため、各パックには半額のシールが。パッケージの裏の表示には群馬工場製と。つまり、事件のギョーザとは全く関係ないと思われる国内産にもかかわらず、赤字覚悟の処分販売を強いられているのである。
 昨年来、食品に対する消費者の目が厳しくなっている傾向を如実に示す現象といえるが、このスーパーに損失が発生した責任はどこにあるのだろうか。毒入りギョーザを流通させた中国の天洋食品にあるのか、輸入元のJTフーズにあるのか、マスゴミの報道の仕方に問題があるのか、過敏になっている消費者が悪いのか。それとも単に、店長の間が悪かっただけだろうか・・・。
 あまりに悔しいので、その特売ギョーザ、4パック買ってきてしまった。たった210円で、しばらくギョーザ三昧である。