「ホリエモン逮捕」に思うこと

 ホリエモンが逮捕された。今現在、我が家から歩いて15分ほどの小菅・東京拘置所の中にいる。この状況を果たして1年前、誰が想像したであろうか。細木数子でさえ見抜けなかったのではないか。
 ちょうど3週間前、ホリエモンがくるくる回っているCMを目にした。それを見ながら、今年のホリエモンは果たして何をするのかなと、妙に楽しみな気分になっていた。だが、その2週間後、事態は一気にひっくり返ったわけである。

 2006年が始まってからまだ23日しかたってないわけだが、今年のトレンドを暗示する事象が次々に起こっている気がしてならない。その事象とは、
 ライブドア事件とそれに端を発した株式相場の下落
 再びの米国産牛肉輸入禁止措置
 亜細亜大学が初優勝を飾った箱根駅伝
 栃東の優勝で幕を閉じた大相撲初場所

 一見何のつながりもない4つの出来事だが、どれも「2006年は2005年の延長ではない」ということをはっきりと示してるといえまいか。
 米国産牛肉の輸入が再開されたのは先月12日。来月には吉野家も牛丼の販売再開を予定したようだが、年が改まって早くも方針転換を余儀なくされる事態になった。
 箱根駅伝は当初、全日本大学駅伝で優勝した東海大学と、5連覇を目指す駒澤大学の争いになるだろうというのが大方の予想だったのだが、復路の8区でいきなりテレビ画面に割り込んできた亜細亜大学が次々と前方の走者を抜き去り、一番乗りで大手町に帰ってきた。
 大相撲初場所は、去年1年間当たり前のように賜杯を受け取っていた朝青龍が序盤から黒星を喫し、新大関琴欧州前場所の強さが見られず、すっかり忘れられていた栃東の見事な復活劇となった。

 世の中一瞬先は闇とは言い古された言葉だが、去年の実績に基づいた今年の予想などまったく当てにならない1年が、我々を待っているのだろう。

 今年の年末には、アキバに閑古鳥が鳴いていたりして。