カラータイマーに理屈は無用

 「ウルトラマンメビウス」第3話はいきなり怪鳥バードンの登場。かつて「ウルトラマンタロウ」で、タロウ、ゾフィーの2大ウルトラ兄弟を一度は死に追い込んだ、ウルトラシリーズ中1、2を争う凶悪怪獣だ。
 ストーリーは、ウルトラマンといえども死んだことがある、しかしその後再び地球上に現れたという事例があるという過去のデータを元に展開する。本来なら突っ込みどころであるはずの、いわばタブーを、敢えて逆手にとって必死に理屈付けしていくという内容だ。さらに、「ウルトラマンにはなぜカラータイマーがあるのか」という、これも消して本編で触れてはいけないとされてきた疑問まで引き合いに出すという、何とも大人げない話だった。
 結局、カラータイマーの存在理由については、自らの状態を周りの人に伝えるためと結論づけていたがさしたる説得力は感じなかった。そもそも、生物であるウルトラマンウルトラマンが生き物だったことに驚くシーンがあったが、いままで幽霊か何かとでも思っていたのか)の胸に、無機物であるはずのランプがついていることからして無茶苦茶、よく言えばファンタジーなわけで、それに理屈付けをすること事態に無理があると思う。
 それにしても、「タロウ」ではさんざ凶悪ぶりを発揮し、3話にわたって暴れ回ったバードンが、今回は防衛隊の攻撃であっけなく倒されてしまったのはむなしかった。