4年前と何かが違う

 6月になった。巷、というかマスメディアはすっかりワールドカップに浮かれまくっているというか無理やり盛り上げているというかバカ騒ぎしているというか(私の仕事もそれに巻き込まれているわけだが・・・)。

 どういうわけか、自分の中では前々盛り上がらないのである。おとといの日本対ドイツ戦も、前半だけ見ただけで寝てしまったくらいである。
 サッカーに興味がないわけではない。むしろ見ることに関しては人一倍興味ある、というより周囲ではサッカー通で通っているのだが、4年前、8年前、12年前に比べると、不思議なくらい冷めているのである。

 どうも、世間が盛り上がっていることに納得がいかないということだと思う。

 先般のオタクは死んだ論に通じるものだと思うが(オタクのくせに何でサッカーなんか見るんだなんていわないで)、かつてこの国ではマイナーな存在であったワールドカップをはるか昔から見ていた身としては、すっかりメジャー化してしまったことに対する反発のようなものだろう。
 イタリア大会(90年)のころは、生中継を夜中密かに見て寝不足感と優越感に浸りながらも、それを周囲に説明したところで、ただの変わり者扱いされるにとどまっていた。
 それがいまや、まだ始まる前のたかが練習試合のために国民のかなりの割合が寝不足に陥るという世の中になってしまった。
 自国が出るか出ないかで大きな違いがあるのは当然だが、どうも何かが違う。
 ちょうど、秋葉原に人があふれてオタクシーンがどんどぬるくなっている状況と符合する。

 でも、実際に大会が始まればおのずと自分の中でも盛り上がることになるのだろう。さて今回は、スウェーデンを応援しながらラーションの最後の勇姿をこの目に焼き付けるとするか。