「ゴッド・セーブ・ザ・クィーン」

 ワールドカップが始まった。
 ついに、というよりは気がつけばというのが個人的な感慨だ。
 開幕戦のドイツ−コスタリカを見ても今ひとつ燃えなかったのだが、、、。


 やはり「ゴッド・セーブ・ザ・クィーン」の大合唱を目の当たりにすると、身体が勝手に反応し出す。気がつけばスリー・ライオンズのレプリカユニフォームを身にまとった自分がいる。
 そしていきなりベッカムの鮮やかなフリーキックからオウンゴールながらあっさり先制点。だが、爽快感を味わった次の瞬間、妙な不安に襲われる。「早い、早いよ(スレッガーさん、ではない)」。ふと6年前のユーロ2000のポルトガル戦が頭をよぎった。そしてつい先だっての日本−マルタのパターンも思い起こされる。
 而して、その後イングランドの攻めては実に単調。売り出し中の長身FWクラウチ(知り合いにいそうだな)を標的に長いボールを入れるか、ランパード、ジェラードのミドルレンジからのシュートばかり。前半こそイングランドが押し気味に試合を進めたが、後半、特にオーウェンが引っ込んで(ケガか?)いこうは引いてばかり。まるで4年前のアルゼンチン戦のような展開。

 何とか逃げ切ることはできたが、不安材料は多い。これで宿敵スウェーデンに勝てるのか。決勝まで進めるのか。

 でも、ようやくワールドカップ観戦モードに切り替わることができた一戦だった。