「集大成」と「禁断の裏技」

 このところ、「ウルトラマンメビウス」を見ないと1週間が終わった気がしない体になってしまっている。映画公開以降のエピソードは、どれも興奮しっぱなしのものばかり。まさに「ウルトラの集大成」というべき展開にどっぷりはまってしまっている(ついでにCSでウルトラマンエース、MXテレビでウルトラセブンも)。
 30年以上前に見た怪獣、超獣、更にウルトラ兄弟(とりあえずタロウ)を惜しげもなくブラウン管、いや液晶画面に登場させ、大きなおともだちの心をしっかりつかみつつ、昭和40年代ではなく平成の現代の視点で物語を進めている筋書きは、新鮮であり、また大いにつっこみがいがある、理想的な形である。
 そして今回、またも「ウルトラ禁断の裏技」をやりやがった。ウルトラマンメビウス=ヒビノ・ミライが、GUYSの同僚たちに自分がウルトラマンであることをカミングアウトしてしまったのである。最終回でもないのに、である。自分がウルトラマンであることをカミングアウトすることは、元来最終回における重大な儀式である。それはウルトラセブン伝説の最終回「史上最大の侵略 後編」の例を挙げるまでもない。
 これにより、今後GUYSの隊員たちはミライがウルトラマンに変身できることを知った上で怪獣と戦うことになる。これは当然、ウルトラシリーズ初の展開である。前にも触れた「サコミズ隊長=ゾフィー説」も含め、楽しみはますばかりである。