参院選 神田氏に注目

 明日12日は参議院選挙の公示日だが、KandaNewsNetwork(KNN)でネット界で知られる神田敏晶氏が、東京選挙区から立候補することを表明した。
 神田氏の主張や詳細に関しては同氏のブログなどにて読まれればと思うが、インターネットに浅からず接している身としては、同氏のいわんとすることにはうなずくべき点が多々ある。とりわけ、ネット上での選挙活動やネット投票の解禁については、現状では実現に向けクリアしなければならない問題が多いものの、政府レベルで“その気に”さえなれば決して不可能なことではない。むしろ、テレビのスイッチを入れるがごとく、水道の蛇口をひねるがごとく、ネットの利用が生活の中にしみこんでいる30代以下の世代にとっては、ネットの存在を「なかったことに」するような現在の選挙制度は時代後れであり、投票率を下げる原因にしかならないだろう。個人的にも、投票のために街の外れにある小学校までいちいち足を運ばなければならないのは面倒だし、非合理的だと感じている。
 こうした点について議論する国会議員は、全くいないわけではなかろうが、あまり表立って聞こえてこないのが現状だ。それに一石を投じようとする神田氏の活動には期待したい。
 個人的なことだが、神田氏とは4年ほど前、CEATEC JAPANの取材の折名刺交換をしたことがあり、例のテンガロンハットに赤いシャツ姿は強烈な印象だったことを覚えている。そのときの雑談で、「駅前で貸し自転車のサービスを始めて、自転車に広告を貼れるようにすれば面白いですね」というような話をしていて、アイデアの豊富な人だと感じたものだ。
 競争激しい東京選挙区で、神田氏を知らないネット住民以外からどれほどの支持を得られるかが鍵になると思うが、果たしてどこまで食い込むことが出くるか29日の投票日はちょっと注目である。