てっぱく 最低な初日

 鉄道ブーム、ここに極まりというべきだろうか。さいたま市大宮区大成という、ごくありふれた住宅街に、これほどの人間が集まったことがかつてあっただろうか。そして今後あるだろうか。
 きょう、“めでたく”オープンした鉄道博物館、折からの評判から、かなりの混雑を覚悟して出向いてみたが、常軌を逸したほどの人が集まるとは、さすがに見通せなかった。大宮駅から、大宮工場のD51を横目に、JRで活躍する車両たちの写真パネルが並ぶ道を歩くこと10数分、ニューシャトルの大成駅改め「鉄道博物館(大成)」駅が見えてくると同時に、にわかに人の群れが見えるようになってきた。
 そして駅にたどり着くとなにやら不穏な空気。駅に直結しているはずの博物館の入り口には鉄格子が。さらに「本日はSuicaでの入場はできません」なる張り紙。Suicaでするっと入ろうと、万全のチャージをしていただけに「ヤラレタ」!現金は十分に持ってなかったので、急ぎ駅向かいにあるミニストップのATMで引き出し、店を出るとさっきは見えなかった入場の列が駅直前までさしかかっている状態。さらに改札から出てきた客がどんどん列の後ろに。あわてて通りを渡って列につくが、どれくらいで入れるのか、整理に当たっている警備員のおじsんんいきいても「わからない」といわれる始末。後ろを振り返ると、列はついに駅の中で蛇行するまでに成長。一方でほとんど前には進まない。20分も並んでいると、どうやら数時間かかるとの声があっちこちから。直感的にも、4時間はかかりそうな雰囲気。しかも場内はかなり混んでいそうなことを考えていて、だんだん列にいるのがばかばかしく思えてきた。
 そしてついに決断。列を外れ、ニューシャトルの改札へ。そのまま上りの電車に乗って大宮に戻ることにした。このまま入場したところで、不愉快な時間を過ごすだけだと思ったのだ。ならば、10日に開店したばかりの浦和パルコでも行った方がよっぽどましか、と京浜線でわが故郷浦和へ。

 結局、無駄な体力を使ったが、浦和駅に着いて、常時装着の万歩計を覗くと、まだ正午過ぎというのにすでに10000歩越え。ダイエットの役にだけは立ったという皮肉な半日だった。

 みどり色のペンギン鉄道に告ぐ!オープン初日を日曜日に当てるなんて言語道断!鉄道の日高なんだか知らんが来る人間を不愉快にさせるきょうのような仕打ちは客商売としては最低である。関係者は猛省せよ!