年の瀬、オタクの洪水

 オタクの1年の締めくくりはやはり冬コミである。
 これほど「オタク」という言葉がオモテのメディアでもてはやされた年もなかったわけだが(そういえばNHKはこの3日ほど立て続けにアキバ特集めいた番組をやっているなあ)、その効果があってか、今回の冬コミはいつもに増してものすごい人出だった(と思う)。
 もはやこの空間に来ると、「オタク」であることが普通。アニメキャラのコスプレ姿のお兄さんやお姉さんも、ちょっと目立った格好という程度に過ぎない。セーラームーンの格好をしたお兄さんもさほど違和感がない。
 だが、ドラマの「電車男」などを見て興味を持った一般の女の子などがオタクを見学にしようと足を踏み入れたケースも少なくなかろう。そんなオタク体験初心者は、どこからこれだけの湧いてきたかというほどのオタクの洪水と、PTAのお母さんたちがショック死しそうな萌えロリキャラのポスターやエロ同人誌の山を目の当たりにして、どのような感想をもつのあろうか。それこそ電車男よろしく、必死の思いで彼女をゲットした勘違いオタクどもが、ここぞとばかりに東京ビッグサイトに彼女を引っ張っていき、悲劇の帰途に就くケースも少なくないのではないかと心配である(はずがないだろ。ザマアミロ)。

karasawa
 さて、今回一番の目的は、唐沢俊一先生の「ブジオ」本の確保である。会場にたどり着いたのは午後1時過ぎ。エロ同人誌の渦をかいくぐって唐沢先生のブースを発見。たどり着いたときには残り10冊足らず。危うく取り逃すところだった(浅草から水上バスなんか乗るんじゃなかった)。唐沢先生自ら手渡していただいて感激!サインにも気さくに応じてくれた。

 さらに手前には弟の唐沢なをき先生を発見。新刊の「パチモン大王」Vol.4を購入(中身濃いなこれ)。またすぐ隣には開田裕治画伯のブースも。ここでも1冊購入(要するにこの一帯はそういう人々の集落なのね。細かい説明は省略)。

 というわけで、今回の収穫は上記の3点と、思わず目に止まり誘惑に負けてしまったエロ同人誌1冊。さて、これらをじっくり読みながら紅白でも見るか。

 ではみなさまよいお年を。bus

busgirl