ブルーの30年

 きょう19日から始まる「轟轟戦隊ボウケンジャー」で、戦隊シリーズは記念すべき30作目となる。1975年放映の第1作「秘密戦隊ゴレンジャー」をリアルタイムで見て、モモレンジャーのハイキックに興奮していた私としては、よくもこんなに長く続いたなという印象である。
 先日その「ボウケンジャー」のお披露目とこれまでの29戦隊歴代の「レッド」が一堂に集結したイベントが東京ドームシティで開かれ、多くの小さなこどもたちや「大きなおともだち」でにぎわった、そうだ。
 一方、きのう18日、戦隊シリーズに欠かせないもう一つの色、「青い戦士」(の中の人)たちが集うイベント「青祭り」が、新宿・ロフトプラスワンで行われた。こちらには小さなお友だちの姿は微塵もなく(無理矢理連れてこられたと思われる少年が約1名)、150人弱入る会場に30前後の女性が7割、オタクが3割という微妙な混ざりよう。主催はロフトプラスワンではおなじみ、読売新聞政治部記者にして特撮オタクの女王・鈴木美潮サマ。公式の赤の集まりなど足元にも及ばぬ実に実に濃い内容となった。
 登場したのは年代の古い順に、
   超電子バイオマンのブルー・スリー
   超新星フラッシュマンのブルー・フラッシュ
   高速戦隊ターボレンジャーのブルー・ターボ
   地球戦隊ファイブマンのファイブ・ブルー
   激走戦隊カーレンジャーのブルー・レーサー
   超力戦隊オーレンジャーのオー・ブルー
   救急戦隊ゴーゴーファイブのゴー・ブルー
   未来戦隊タイムレンジャーのタイム・ブルー
   百獣戦隊ガオレンジャーのガオ・ブルー
 さらにそれぞれの付添人として各ブルーの同僚が1,2名加わり何とも賑やかなイベントとなった。(個人的にはイエロー・レーサーの本橋由香さんを生で見れて感激!!)
 それぞれ、撮影当時の裏話などを披露。とりわけ興味深かったのは、オーディションの話。当初はレッド志望でオーディションを受けに来たのに、レッド役の選から漏れた結果、ブルーに回ったという人が少なくなかったようだ。また、「イケメン俳優」の代名詞となった最近の作品の役者とは違い、バイオマンなど80年代頃の戦隊俳優は骨折なんて当たり前のハードなアクションが課せられていたことなど、30年の歴史を物語る興味深い話が聞けた。
 さらに、美潮サマによる歴代ブルー分析。ブルーというと、熱血漢のリーダーであるレッドとは対照的な、クールなサブリーダーというイメージが一般的に語られる。初代のアオレンジャーがまさにそのプロトタイプで、それが5作目の太陽戦隊サンバルカン(1981年放映)のバル・シャークあたりまで続いたという。しかし、美潮サマの分析によると、このあとの大戦隊ゴーグルファイブのゴーグルブルーあたりから、クールな役回りを新色の「ブラック」に奪われ、どちらかというと線が細い、一見頼りなさげなキャラへと変化していき、中には女の子がブルーになるケースさえ出てくる。そして徐々につかみ所がなくなり迷走を続ける。それでも、ここ数年は原点回帰なのか、「クールなサブリーダー」という存在に戻りつつあると同時に、魔法戦隊マジレンジャーのマジ・ブルーのようなしっかり者という性格も加わってきているということだそうだ(納得できるような、ただのこじつけにしか思えないような・・・)。

 新戦隊の「ボウケンブルー」も、設定によるとまじめなしっかり者という位置づけのようだが、果たしてどんなブルーになるだろうか。

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