轟轟戦隊ボウケンジャー Task.2

 仮面ライダーの敵といえばショッカー、秘密戦隊ゴレンジャーの敵といえば黒十字軍、キカイダーの敵といえばダーク。古来特撮ヒーロー番組では、一つの悪の組織が毎週毎週違うか偉人を送り込んで主人公と戦い、ライダーキックやゴレンジャーストームなど必殺技の前に敗れ去っていくというのが定型だった。
 しかし、先週から始まった轟轟戦隊ボウケンジャーはかなり違うらしい。
 先週の第1回では、主役の5人以外で唯一顔をさらしていた大神官ガジャ。悪の組織というより、ボウケンジャーがうっかり目覚めさせてしまった、どちらかというとかわいそうな人なのだが、その大神官が突如海中から現れた巨大な竜に飲み込まれてしまうところから第2話が始まる。その巨竜は別の悪の組織ジャリュウ一族のもで、この大神官を利用してお宝をものにしようと企むというのが今週のお話だ。こうした敵の組織群をボウケンジャー側は「ネガティブ・シンジケート」という呼び名でまとめている。こうした組織は世界中にあるらしく、次回予告にもさらに違う組織(今度は和風?)が紹介されていた。いろいろなのが出てくるのはおもしろそうだが、ちょっとわかりにくい。懲りすぎて個々の敵キャラの味が薄まらないよう期待したい。

 今週はイエロー・ピンクの両ヒロインの特徴がはっきり表され、こちらはおもしろかった。
 萌え萌え系の超天然キャラのイエロー・間宮菜月は、明るい性格の景には何かの事件をきっかけに記憶喪失になってしまっているという影を持つ。一方のピンク・西堀さくら(ちなみにボウケンジャーの5人の名字は日本の著名冒険家からとっている)は生真面目でちょっと口うるさい姐御肌。それでいて、滝に飛び込むのもものともしない行動派。そんな性格もあって、素性もわからず無茶な行動をする菜月に、最初はきつく当たるさくらだったが、菜月の切ない心情を知ってようやくうち解ける。
 前回はレッドとブラックの、男と男のぶつかり合いというのが話の軸だったが、今回はいわば“女の場合”。両方の回を対比して見直してみるのもおもしろい。

 で、問題のブルーだが、ネガティブ・シンジケートの素性を素早く突き止めるなど情報つであることはわかったが、相変わらず影が薄い。来週は主役のようなので、大いに期待(山崎真実扮するくのいちとの絡みも含め)したいところだ。