「風林火山」初回は◎

 大河ドラマ風林火山」が始まった。前作「功名が辻」ほどの派手さはないが(派手さを出そうとして失敗したというべきだが)、実に内容の濃い第1回だったという印象だ。
 まずオープニング。ひと言、かっこいいー!「功名〜」もオープニングに限っては出色の出来だったが、今回はそれをはるかに上回っている。これまでの大河ドラマで一番出来がよかったと思うのは1988年の「武田信玄」のオープニングだが、同じ「信玄もの」出もまた趣の違う“強き武田騎馬隊”を前面に出した、まさにワクワクさせる今回のオープニングだ。千住明の曲もいい。劇中の、太鼓だけのBGMもGJ。
 ストーリー展開も、殺伐とした戦あり、真剣勝負の決闘あり、程よいコメディタッチの場面もあり(ついでにエッチっぽいシーンも)とバラエティに富んでいて、見ていて飽きない。
 足下から天を見上げるようなカメラワークを多用しているのも一つのこだわりの様子。合戦シーンでは斬新且つ迫力の画が撮れている。
 あまり教科書でも扱わない題材だけに、どこまで数字を稼げるかは疑問だが、時代劇好き、大河マニアには確実に受け入れられるであろう展開に今後期待したい。