あなたもプチクリわたしもプチクリ

 岡田斗司夫「プチクリ」を一気に読んだ。
 著者はご存じ「オタキング」。オタク文化に興味を持っている人なら知らない人がいない(ハズ?)のカリスマである。しかし、この本に関する限り、オタクにとどまらず、万民必読の名著である。
 「何かを表現したい」「こんなおもしろいことを誰かに伝えたい」。これがプチクリの原点。「好き=才能」というシンプルな定義。素直に読んで、素直にだまされて、素直に行動に移したくなる内容。さすが「大学教授・岡田斗司夫」だ。
 特定の物事にこだわり、それを深く深く深く探求していくのがオタクの基本という認識が世には広がりつつある。しかしこれとはまったく対照的に、岡田氏がこの本で語っているように、興味を持ったことは手当たり次第に首をつっこんでいくのもオタクの様式なのである。それはオタクを自称する私にも激しく身に覚えがある。自分の興味がある事象を挙げると、特撮、アニメ、PC、AV機器、鉄道、サッカー、阪神タイガース、日本映画(喜劇限定)、大河ドラマ、日本史、なつかしドラマなどなど、挙げ出すと果てしなくなる。そしてこれらの趣味を共有する誰かに自分の気持ちを伝えたい。これはもう言わずもがなのプチクリというわけだ。
 オタク文化に限らず、今自分がものすごくハマっていることを誰かに伝えようとした時点でそれはプチクリなのである。
 こうしてブログを書いているのはまさにプチクリ。そんなブロガーの強い応援の手となる一冊である。

プチクリ!―好き=才能!

プチクリ!―好き=才能!