映画

鉄の目はだまされないぞ

8年前まで済んでいた西新井に新しくシネコンがオープンしたと聞いて行ってみた。かつて日清紡があった跡地にできたそれは、ちょっと前の西新井とは全く違う洗練された空間となっていた。そのシネコンで、「ALWAYS 続・三丁目の夕日」を見てきた。 前作と比…

信長とスペースシャトルとトルコ嬢が出てくる映画とは

脳みそが腐り始めると、眠れなくなるらしい。 第3回トンデモ映画上映会改め、奇想天外シネマトークを、3月の第2回に続き懲りもせず見てきた。場所は前回同様、池袋の新文芸坐。司会は唐沢俊一御大、今回の選者はと学会メンバーで漫画家で、デスアニメコレ…

ハイ、ご苦労さん 植木さん

稀代の名コメディアン、植木等が逝った。植木等までもが逝ってしまった。 気に入った映画は何度も暮れ換えしみるのが私の趣味だが、その中でたぶんいちばんリピート率が高いのがおそらく「ニッポン無責任時代」だろう(ちなみに2番目は「ルパン三世カリオス…

トンデモ映画上映会

久しぶりに、池袋の映画館・新文芸坐へ行った。前に来たときはまだ建て替える前で、「新」の字が付かない文芸坐だった。オンボロな建物で、就中地下にあった第二文芸坐などは、カルト映画を見るのに絶好の雰囲気を醸し出していたものだ。今回10数年ぶりに…

巨星落つ

実相寺昭雄監督が逝った。今朝、アサヒ・コムの記事を見た瞬間、わが目を疑った。 日本随一のカルト監督にして、特撮ファンの記憶からこびりついて離れないマニアックな作品をあまた世に送り出した、“異端の巨匠”である。 個人的に最も印象に残っている実相…

懐かしけりゃいいってものじゃない

昭和レトロブームというやつは未だに続いているらしい。年がら年中ウルトラマンだの仮面ライダーだのキカイダーだのといっている私にとっては、親しみは感じても、“なつかし感”が鈍っているのか、少々食傷気味になりつつある。先にヒットした「always…

ウルトラマンはAタイプが基本でしょ

http://youtube.com/watch?v=a_oVv6TxsDI 映画「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」を見た。公開間もない作品なので、極力ストーリー上のネタバレをしない範囲で書かせていただくが、まず結論を言うと、これほどわくわくし続けてみられた作品も最近ない、…

日本以外全部沈没

SF界の巨匠・小松左京の最高傑作にして今年再び映画化された「日本沈没」。その向こうを張ってもう一人のSF界の重鎮・筒井康隆が皮肉を込めて描いたパロディー作品を、日本バカ映画界の第一人者河崎実カントク(漢字の監督よりカタカナの方が似合う人で…

小説吉田学校DVD化

小説吉田学校 [DVD]出版社/メーカー: 東宝発売日: 2006/08/25メディア: DVD購入: 1人 クリック: 26回この商品を含むブログ (21件) を見る 1983年制作の映画「小説吉田学校」のDVDがリリースされた。吉田茂が総理に就任して対日講和条約を締結し、鳩山一…

日本沈没・日本誕生 〜東宝特撮の古き良き時代

公開か始まった樋口真嗣監督の「日本沈没」を見る前にと、旧作の「日本沈没」をCSで見た。そしてそのすぐあと放送した「日本誕生」も続けて見てしまった。正直疲れた。 旧「日本沈没」は1973年、「日本誕生」は1959年と、14年の開きがあるが、いず…

かもめ食堂

映画「かもめ食堂」を見た。まったく予備知識もなく、前評判もまったく知らず、出演者のメンツ(小林聡美、片桐はいり、もたいまさこという濃い女たち)と若干のあらすじだけを元に、ほぼ衝動的に見た。単なる時間つなぎのつもりで見た。最近見た映画の中で…

県庁の星

かつて伊丹十三監督の「スーパーの女」という映画があった。スーパーマーケットに通うのが日課の中年の主婦が、スーパーを経営している幼なじみの男の誘いがきっかけで、寂れた店を立て直していくというサクセスストーリーだ。数ある伊丹作品の中でも最高傑…

ツボは「筆耕係」

映画「THE有頂天ホテル」を見た。 三谷イズム炸裂の、豪華キャストてんこ盛り(こんなベタ表現が実によく似合う)作品である。 とにかく役者の使い方が贅沢。主役の役所広司を筆頭に、大河ドラマの主役経験者が4人(厳密に言うと5人、役所さんは違うよ)名…

電車男に始まり電車男に終わる1年

初詣へは毎年、紅白歌合戦が終わると同時に家を出て地元浦和の調神社(「つきのみやじんじゃ」と読む)か浅草寺に行くのが恒例なのだが、2005年は家の事情でどこにも行かずに新年を迎えた。その年越しの時間、何をしていたかというと、「電車男」を黙々…